アトピー性皮膚炎
にきび
ヘルペス
疥癬
水虫(白癬)
乾癬
蕁麻疹
いぼ
性感染症
とびひ
悪性黒色腫 参考:国立がんセンターがん対策情報センターホームページ
虫刺され

日焼け

Q:日焼けとは(ひやけとは、日光皮膚炎とは)

A:日焼け(ひやけ)とは、紫外線を皮膚に浴びることにより、皮膚が赤く炎症を起こす症状(サンバーン)および、メラニン色素が皮膚表面に沈着すること(サンタン)を指します。

Q:日焼け(ひやけ、日光皮膚炎)の発生・症状は?

A:日焼けは、通常太陽への過剰照射の結果として発生し、照射された紫外線がメラニンの保護能力を越えた場合に起こります。
日焼け現象は2種類ございます。紫外線にあたった直後には発症せず、2~6時間後皮が赤くなり、痛みは6~48時間の後に最もひどくなることをサンバーンといいます。24~72時間の間、色素沈着が進行することをサンタンです。この2種類が日焼けの原因となっております。

Q:対策法(対処法)は?
A:午前10時~午後2時までの太陽光線の強い時間帯を避けます。
 日光浴の時間は一日3時間を超えないようにします。
 日焼け直後は肌が乾燥した状態なので、化粧水、乳液、クリームなどで保湿します。
 赤みを感じる時は、冷やしタオルなどでほてりを抑えます。

Q:焼けのアフターケア(日焼け後の手入れ、手当て)は?
A:日焼け後に皮膚が浮き、めくれることがありますが無理に剥がさないようにしてください。
 自然に剥がれてきたら化粧水、乳液、クリームなどを使い、皮膚の手入れを行います。
 日焼けの後のケアを継続することで、沈着しているメラニン色素が新陳代謝により垢(あか)となって剥がれ落ち、日焼けによるシミ(しみ)やソバカスは徐々に薄くなり、消えるといわれております。

かぶれ

Q:かぶれとはどのような症状ですか。

A:接触性皮膚炎いわゆるかぶれには、一次刺激性接触皮膚炎と
  アレルギー性接触皮膚炎の2つがあり、原因物質に触れたら
  誰でも起こるのが一次性接触皮膚炎で、原因物質に対してア
  レルギー的に感作された人だけ起こるのがアレルギー性の接
  触性皮膚炎です。一般にいうかぶれは後者を指すことが多く、
  かぶれは誰にでも起こるわけはないということです。

Q:どのような物質にかぶれる方が多いですか。

A:原因物質には植物、化粧品、金属、その他、化学物質なども
  あります。化粧品で言えば、昔は香料や色素、最近では染毛
  剤、いわゆる白髪染めの成分・パラフェニレンジアミンなどが
  原因になってきます。それから金属ではニッケル、コバルト、
  クロムなどで、ネックレスや時計のベルト、めがねのつるも原
  因となります。
  最近、時計の革にかぶれるケースも増えていますが、実は、
  革をなめす際に重金属が中に入るからであって、革かぶれも
  金属かぶれとされています。その他、パップ剤、点眼薬、消
  毒薬、抗生物質の外用薬などでもかぶれる人がいます。
  他に植物で有名なのが漆、マンゴー、秋の銀杏、それから意
  外にも桜草がかぶれ原因になることがあります。桜草のかぶ
  れは大きな特徴があって、葉を摘むときなどに触った部分
  (手の内側)に筋が並びます。いずれにしても接触性皮膚炎
  の一般の治療原則は原因物質を特定して、接触を避けるこ
  とです。

Q:一次刺激、アレルギー性刺激、どちらも同じような症状なの
  でしょうか。

A:一次刺激性接触皮膚炎は、原因物質の毒力つまり皮膚に対
  する障害に強さによって弱い刺激で繰り返し起こるパターンな
  ど症状はさまざまです。しかしアレルギー性接触皮膚炎は比
  較的一定パターンがあり、一度原因物質触れて感作すると再
  び触れたときに同じ部分が赤くなります。そして、ひどくなると
  表皮の細胞が障害され、角化細胞の間に浮腫が起きたり、
  角化細胞そのものに穴があいたような状態になることもあり
  ます。さらに進むとこの小さな水ぶくれ状態がただれて、びら
  んになり、最後にはかさぶたになって治ります。このように一
  つの基本的な流れを繰り返すのが、アレルギー性接触皮膚
  炎の特徴です。

Q:かぶれの症状も含めて、顔に出た皮膚炎はどのような治療
  が良いのですか。

A:基本的にかぶれは原因を回避すれば必ず良くなるものですが、
  治るまでには時間もかかります。抗炎症作用の強いステロイ
  ド外用薬は、そうした病悩期間をなるべく短くするために使わ
  れることもあります。一般論としては顔にストロングクラスのス
  テロイドはあまり使わないほうが良いと言われていますが、患
  部が腫れたりジュクジュクしているような強い症状に対しては、
  1週間の使用をめどにして速やかに治してしまうことが先決だ
  と考える医師も多いです。
  連用1週間程度であれば副作用の発現もほどんどないですが、
  使用の条件は、石けんなどを使って必ず原因を取り除いた上
  で行うこと、そして早めに使用を止め、スキンケアを行うことな
  どが大切です。
  ステロイドの経皮吸収は、前腕を1とした場合、顔は13倍くら
  いになります。顔は毛穴が発達しているため常にオイリーな
  状態で、薬が非常に溶け込みやすいわけです。
  効き目が良いかわりに副作用も出やすいということで、顔の
  皮膚炎にはステロイドを長期間使わないということが原則で
  す。

やけど

Q:どんな外傷?
A:皮膚に高温が作用したために起こる傷害です。皮膚症状が中心ですが、熱傷を受けた面積が広ければさまざまな全身症状があらわれます。炎による熱傷は、熱湯に比べて熱傷が深く重症であることが多いといわれています。

Q:なぜ起こるのか?
A:家庭では熱い液体に触れて起こる熱傷が最も多いです。沸騰したやかんのお湯をひっくりかえす、熱い味噌汁やカップラーメンをこぼしたり、熱いお風呂に落ちたり、アイロンに触れたりと、日常の生活の中で多い外傷のひとつであり、子供の事故も非常に多いです。炎による熱傷では、花火の火が衣服に燃え移ったり、火事に起因することが多いです。
 また、見落としがちなのが、低温やけどです。湯たんぽやカイロなどのそれほど熱くないものに、同じ場所が長時間触れていても重症のやけどのおこすことがあるので注意が必要です。

Q症状は?
A:熱傷の範囲が狭く、軽度のものであれば皮膚症状(赤くなったり・はれたり・痛み)のみで数日で治るが、範囲が広く深いものでは皮膚症状のほかに、血圧の低下やショック状態などのさまざまな全身症状が現れます。
 熱傷の程度は熱の温度と皮膚に作用する時間によって決まります。(ex.熱いアイロンに一瞬触れた場合ではⅠ度くらい。それほど熱くない湯たんぽに長時間触れていた場合、Ⅱ度といったように温度と時間が作用するといわれております。)

Q:治療は?
A:やけどの傷は感染から身を守る皮膚が損傷をうける上に、血液の通わない死んだ組織が表面にあるために感染をおこし易いです。ひとたび感染をおこすと傷が深くなり治療期間が延びるだけでなく色素沈着やケロイドを残しやすくなります。そのため、できるだけ傷を清潔にし、新しい皮膚が早くできるように治療を行うことが大切です
 熱傷は受傷直後の応急処置が最も重要で、初期治療が遅れるとキズは深くなり、治療期間も長くかかることになる。また受傷の程度によって治療方法も変わります。
 皮膚の赤み(発赤)、痛み、ひりひり感には油性軟膏(オロナインなど)や副腎皮質ホルモン軟膏を塗布します。
 水泡はできるだけ破らないようにすることが大切です。水泡が破れてしまったり、膜を除去した場合は、特殊ガーゼ(ナースバン、リバノールガーゼ)を使い傷にガーゼがくっつかないようにします。ガーゼをはがすときには新しい皮膚をガーゼと一緒にとってしまわないように、消毒液などでガーゼを湿らせてゆっくりはがします。

Q:家ではどうする?
A:まずはやけどをしないように予防することが大切です。
最近の暖房器具は全体が熱くなることは少ないですが、噴出し口は熱くなることがあるので注意をします。熱くならなくても長時間同じ場所に温風があたっていると低温やけどの危険もあるので注意します。やけどをしてしまったら、まず水で十分に冷やし、その程度にあった治療をします。1度の熱傷に見えても、後から水泡ができることもあるので、十分注意し観察してください。

脱毛症

Q:髪の毛の構造は?
A:髪の毛は毛包と呼ばれる部分でつくられます。毛包の深いところには毛球があり、毛球は図のように毛母細胞と毛乳頭からできています。毛母細胞は、毛細血管から運ばれてきた酸素や栄養素をエネルギーにして、増殖や分化をくりかえし、これが上の方へと伸びていくことで髪の毛はつくられます。また、毛乳頭はさまざまな物質を分泌して毛母細胞の増殖をコントロールしています。

Q:髪の毛の細いと太いの違いは?
A:髪の毛には、大きく分けて硬毛と軟毛の2種類があります。
軟毛は直径が30μmよりも小さく、メラニン色素が少ないために、周りの髪の毛より薄い色をしています。人は乳児期から思春期へと成長していくにつれ、この軟毛が太く艶やかでコシのある硬毛へと変化していきます。また、髪の毛は約10万本あるといわれており、健康な人でも50~100本が毎日自然に抜け落ちます。

Q:予防方法は?
A:ストレスの少ない生活(過度なストレスは自律神経に悪影響を与えますが、そこまでひどくなくても睡眠不足になったり、きちんとした食事がとれなくなったりして、髪のためによくない環境をつくります。)、禁煙(喫煙は毛根への血行を悪くして、髪の栄養不足を招くので、控えめにすることが大切です。)、バランスの取れた食事(髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質の一種です。そして「ミネラル」がケラチンの合成を促進します。
したがって、タンパク質を多く含む肉類、魚や大豆製品、ミネラルを多く含む海藻などは積極的にとるようにしてください。できるだけバランスのよい食事をとることが大切といわれています。)などが重要です。

水疱症

Q:水疱症(すいほうしょう)とは
A:水疱(水ぶくれ)やびらんを生じる疾患をまとめて称する(ウイルス性・細菌性疾患や熱傷などの物理的刺激による水疱形成を除く)症状です。

アテローム(粉瘤)

Q:粉瘤(ふんりゅう)とは?
A:皮下にできる良性腫瘍(できもの・おでき)の一種で、アテロームまたはアテローマとも呼ばれます。
粉瘤(ふんりゅう)という名前はあまり聞きなれないかもしれませんが、特別めずらしい腫瘍(できもの)ではなく、誰でも一度くらいは発症すると言ってもいい程一般的な皮膚にできる腫瘍で、癌のような悪性のものではありません。
粉瘤(ふんりゅう)は、外皮から剥がれ落ちた垢などの老廃物の塊で、皮膚の下にできた袋状のものにその老廃物が溜まったものです。
身体のどの部分にもできる可能性がありますが、特に顔や首、背中や耳のうしろなどに多くみられる傾向があるようです。

Q:粉瘤の主な症状は?
A:皮膚表面に直径数mm~数cmのコブのようなしこりができます。通常は痛みはありませんが、細菌感染を起こすと大きくなって赤く腫れ上がり、痛みを伴います。皮膚の下にできた袋の中に溜まっていた粥状ものが放出されると特有の臭いを放ちます。
また、小さな粉瘤は自然に消滅してしまうこともあるようです。
粉瘤(ふんりゅう)を完全に治療するには、皮膚の下にできた袋自体を手術で切除する必要があり、袋を切除しないと再発することがあります。
もしも、粉瘤(ふんりゅう)を長い間放置してしまうとコブシくらいの大きさになることもあり、切除後の傷跡が大きくなってしまいますので、治療は腫瘍(できもの)が小さいうちに受けたほうがいいようです。
もしも耳や顔、背中などの皮膚にしこりができたときは迷わず皮膚科や形成外科などの専門医の診察を受けるようにしましょう。

薬疹

Q:薬疹とは?
A:じんましんになる人、一部の肌色素が紫に変化する人など本当に様々です。じんましんなどの皮膚疾患と違うのは、重病例が比較的多いこと。TEN型といって、中毒性表皮壊死症という命に関わる重症になるケースもあります。薬疹は肌(皮膚)だけでなく、粘膜に発症するのも特徴です。のどや尿道にも痛みが伴うようであれば薬疹の可能性があります。症状・程度は実に多岐に渡ります。

白斑

Q:尋常性白斑はどんな病気?
A:後天的に発症する皮膚病で、皮膚の色素が完全に消失してしまいます。
尋常性白斑とは尋常性乾癬と同じく後天的に発症する皮膚病で、皮膚の色素が完全に消失してしまいます。症状は全身に見られる疾患です。
身体の一部に白斑が認められるものを「限局型」、全身あちこちに白斑が認められるものを「汎発型」、また神経の通り道に沿って白斑が認められるものを「神経分節型」と、その症状により3つのタイプに分類されます。
患部に痛みやかゆみを感じることはほとんどありません。また伝染するようなこともありません。
発症の原因は、怪我ややけど、日焼けなど皮膚になんらかの刺激が加わることによるもの、またストレス等により発症するとも言われていますが、その原因は解明されていません。

アザ

Q:アザとは?
A:生まれつきのあざのことを母斑といいます。遺伝性はありません。胎児の時につくられ、皮膚の一部において、ある組織のできかたがまわりと違っていると(組織の分化異常)、変わった性質をもったその組織は全体の統制からはずれて増えてしまうことが起こります。その組織が、例えば、メラニンをつくるメラノサイトであれば、黒あざ(いわゆるほくろ、正式には色素細胞母斑)、茶あざ(扁平〈へんぺい〉母斑)、青あざ(蒙古斑〈もうこはん〉、太田母斑)となりますし、血管であれば赤あざ(ポートワイン母斑、いちご状血管腫)ということになります。

Q:治療方法は?
A:自然に消える母斑は、原則として治療の必要がありません。その中には、蒙古斑、いちご状血管腫があります。ただし、いちご状血管腫の場合は、大きくなると自然に消えても目立つ傷あとが残りますし、赤ちゃんの眼のふちにできてある期間眼を塞ぐと弱視になってしまうので、早急に副腎皮質ステロイド薬の内服が必要な場合もあります。したがって、最近では、ケースによってはいちご状血管腫を小さいうちにレーザー療法などで治療することも行われるようになってきています。

Q:診断方法は?
A:臨床経験による診断もしくは、神経変性ならMRI検査があります。

床ずれ

Q:床ずれ(褥瘡)とは?
A:臨床的には、患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきり等になった場合、体と支持面(多くはベッド)との接触局所で血行が不全となって、周辺組織に壊死を起こすものをいいます。

Q:予防方法とは?
A:定期的に十分な体位変換を行います。2時間ごとが基本とされるが、最近では上記の体圧分散寝具を使用した上で、4時間あるいはそれ以上の間隔で行なわれる場合もあります。褥瘡のケアの基本は、除・減圧(支持面の調整と体位変換)、皮膚面の保湿と保清(清潔)、栄養管理が主体となる。入浴(不能な場合はせめて足浴)は創の有無を問わずおおいに推奨されています。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

Q:掌蹠膿疱症とは?
A:手掌・足底に無菌性の膿疱が反復して出現します。基本的に慢性難治性の疾患である。手掌・足底に多数の膿疱が両側に急に出現し、しばらくするとガサガサになります。こういった経過が寛解、増悪を繰り返します。

Q:原因と治療方法は?
A:原因は不明であるが、溶連菌やスーパー抗原に対する免疫応答に異常があるという報告があります。不思議なことに膿疱が無菌性であり局所感染ではないと考えられています。そのようなことから慢性扁桃炎・虫歯・歯肉炎などの病巣感染や、金属アレルギーの関連性があるとされています。
 治療方法は、局所には、ステロイド外用剤やビタミンD3外用剤を使用します。内服治療としてミノサイクリン系抗生物質やマクロライド系抗生物質を使うこともある。また、ビタミンA剤(チガソン)の内服を行うこともあります。
その他皮膚疾患